八百屋の話

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青果担当が教えるらっきょうの選び方と漬け方

らっきょうが届く朝は、少し独特だ。箱を開けた瞬間に、あの匂いが来る。土の匂いと、らっきょう独特の硫黄に似た刺激。好きな人は「ああ、この季節が来た」と思うだろうし、苦手な人は顔をしかめる。どちらの反応も、毎年見ている。らっきょうは梅と並んで、...
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母の日は「子ども目線」で売れ|青果担当が教える、売り場が変わった日のこと

ある母の日の午後、ひとりの女の子が売り場に来た。小学校低学年くらいだろうか。うちの娘と同じくらいの年齢で、カーネーションの前でしばらくじっと立っていたあと、こちらを見上げてこう言った。「……どれがいいですか」お母さんにプレゼントしたい、とい...
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重いトマトだけが、正直だった

「このトマト、甘くなかった」そういう経験が重なると、人はだんだんトマトへの期待を下げていく。わかる。わたしもかつてはそうだった。でも青果の仕事を続けるうちに気づいたのは、「外れを引く」のは運じゃないということだ。トマトはちゃんと「読める」野...
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プロの八百屋が教える「メロン」の話 ── 見極め方から、あの網目の秘密まで

スーパーの売り場に並んでいても、なんとなく声をかけにくい。手に取るのにちょっと気合いがいる。値段もそれなりだし、「食べごろを外したら嫌だな」という緊張感もある。そのくせ、食べてみると「なんでもっと買わなかったんだろう」と思う。今回は青果部門...
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スイカを買って帰ったら、甘くなかった——あなたもそんな経験ありませんか?

「せっかく買ったスイカが甘くなかった…」そんな経験はありませんか?実は、美味しいスイカには見た目や音に共通する「サイン」があります。この記事では、プロの視点から失敗しない選び方のコツを徹底解説。もしハズレを引いてしまった時の絶品リメイク術もご紹介します。
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私より上手く説明したやつの話

小塚くんは、入って半年になる。仕事は早い。というか、妙に早い。青果の仕事って、最初はだいたい手がもたつくものなんだけど、彼の場合はそうでもない。野菜の並べ方も丁寧だし、値札も曲がらない。お客さんに話しかけられても、変にテンパらない。ちょっと...
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AIを使ったら、りんごの説明が劇的にうまくなった話

「このりんご、甘いですか?」青果売り場に立っていると、一日に何度もこの質問をもらう。甘いか甘くないか。硬いか柔らかいか。酸っぱいか酸っぱくないか。シンプルな問いだ。でも、棚に並ぶりんごの品種が5つも6つもあると、頭の中でだんだん情報が混線し...